『バスケットボール戦術学2』刊行記念座談会
書籍、動画、指導現場の
サイクルを良質にするための
潤滑油として、この書籍を
活用してもらいたい
『バスケットボール戦術学2』の刊行を記念し、執筆、編集協力4氏の座談会を開催。本書の読みどころや実戦での活用法のなどについて語ってもらった。司会進行は、ExtraPassを運営している宮本氏とズボン氏が務めた。
小谷 究
流通経済大学
バスケットボール部ヘッドコーチ
前田浩行
JBA技術委員会
テクニカルハウス部会長
森 高大
アルバルク東京
アシスタントコーチ兼
スキルコーチ
片岡秀一
GSL共同編集長
©ALVARK TOKYO
『戦術学2』は、
オンボールスクリーンが
テーマなので、
具体的なイメージが湧きやすい
ズボン 『バスケットボール戦術学1』が発売になりましたが、皆さん反響はいかがだったでしょうか?
小谷 YouTubeの『BASKETBALL DINER』で取り上げていただいて、それ見て買っていただいたという方もいらして、本当にありがたいですね(笑)。
前田 僕もその噂のYouTube見ましたよ(笑)。これでもかというくらいに褒めていただいて。ありがとうございます。
森 僕もYouTube拝見しまして、紹介していただいてうれしかったです。Bリーグのアシスタントコーチの中でも「買ったよ」って、言ってくれた方がいて結構反響があるのかなって思っています。
片岡 私はまだYouTube見ていません。すいません(笑)。日本バスケットボール協会の指導者向けコンテンツ「学びの場」にあるS級コーチライセンスコーチのインタビュー動画を沢山見ているのが理由です。周りの反響は大きいです。サッカー等に比べて、バスケットボールの書籍は少ないです。バスケ愛好家の方の中には、内容を見る前に買ってみてくれた人も多かったです。今後は、書籍で取り上げているプレーの動画や、ウェブのセミナー等を有効活用し、購入して下さった方に書籍の内容を最大限に利用していただく為の環境創りなどの重要性を感じています。
ズボン 僕らのバスケメディア『ExtraPass』って、もともとはバスケを全然知らないけど見始めたとか、選手のファンになったとかいう人たちに向けて、もう一歩踏み込んでバスケを知ってもらいたいという意味を込めて「僕たちが余計なパスを出しますよ」ということで『ExtraPass』をとして立ち上げたんですけども、『バスケットボール戦術学1』はバスケのなんとなくルールを知っているというような人たちに対しても有益な本だなって思っていて、そういった人たちにも読んでいただきたいなと思いまして紹介させていただきました。前回の座談会でもお話しされていたと思うんですけども、今回、第2弾が出るということで、改めてどういった方々に読んでもらいたいかお聞きしてもよろしいですか。
前田 やっぱりオンボールスクリーンのところは、みんな意外と知っているようで知らないところもあったり、今さら聞けないみたいなところはあったと思うんですよね。用語のところにしてもそうだし、基本的なところも。そういったところで「ピック&ロールなんかもう理解してるし」みたいな人ほど読んで欲しいなと。振り返りという意味で。
ズボン「ピック&ロールってスクリーンに行ってドリブルすればいいんでしょ」みたいな感じで思っている方は結構いらっしゃいますからね。そこを何段も掘り下げてるなということを第2弾を見て思ったんですけども。僕はファンに近い人間なので、第1弾のオフボールスクリーンって、試合見てたらあまり注目しないところじゃないかなという部分からのオンボールスクリーンなんで、第2弾の方がわかりやすい人には、わかりやすいんじゃないかなという意味で、より初心者向けなのかなと思いました。その辺りはどうですかね?
片岡 『戦術学1』は、非常に読み応えのある書籍だと思いました。コーチ、選手、ファンに関わらず、そういう方は、これまでにも数多くの試合映像を見られてきたと思います。特に、ファンの方にとっては、書籍を通じて、戦術の攻防を知ることで、ご自身が応援されているチームの狙いや、ハイライトシーンの5秒前ぐらいの駆け引きを知るツールになると思います。『戦術学2』は、オンボールスクリーンがテーマなので、具体的なイメージが湧きやすいはずです。Bリーグも4シーズンが経過しました。応援されているチームの昔の映像を見返したりして、当時とは異なる発見に繋がればうれしいです。